工場の加工機にIoTデバイスを直接接続するときの注意:リレーの耐用回数


 「加工機によく使われるリレーですが、耐用回数があります。生産速度の速い機械のカウンタに使うときには注意が必要です。」

 工場でIoTデバイスを導入するとき、加工機から出力される様々な電圧を直接IoTデバイスに入力することは大概のデバイスでできないので、リレー等を使って、オンオフの信号に変換してIoTデバイスに入力します。

 加工機にはオムロンのMYシリーズなど、メカニカルリレーを使うので、工場の現場技術者はメカニカルリレーを使います。

オムロン Myシリーズ

普通は特に使い慣れたリレーを使うので問題ないのですが、メカニカルリレーは機械的に端子が動いているので、回数が多くなってくると壊れてしまいます。

【参考 オムロン ミニパワーリレーMYの耐久性】https://www.fa.omron.co.jp/products/family/948/specification.html

オムロンのMYシリーズだと、電気的耐久性は20万回から50万回となっています。1分に一度、リレーを開閉すると、20万回だと半年程度の寿命です。電気的耐久性は定格負荷(例えばAC200V 5A)をかけたときの寿命で、スパーク(火花)が飛びますのでリレーの寿命が短くなります。ただ、IoTデバイスにそれほどの電圧をかけることはありませんので、リレーの耐久性はほぼ機械的耐久性に近いといえます。

 機械的耐久性だと、5000万回以上の開閉に耐えられることになっていますが、注意が必要なのが、生産数量のカウンタに接続するときです。動きの速い加工機だと、1分に200以上の加工ができるものもあります。その速度で24時間稼働だと半年で5000万回に到達します。

 動作確認のLEDがついたリレーを使い、かつ、見やすい交換しやすい位置にリレーを設置できるのであれば、メカニカルリレーでも問題ないのですが、そうでないのであれば、メカニカルリレーではなく、MOS FET リレーやフォトカプラを使った回路を準備する必要があります。MOS FET リレーは光を使った無接点のリレーで、機械的な開閉がないため、長寿命です。かつ、メカニカルリレーと比べて安価です。

 メカニカルリレー半導体リレー
価格2千円程度1千円程度
耐久性
絶縁・耐圧×
温度変化への強さ

半導体リレーは長寿命ですが、LEDを使っているので、長時間使っていると少しずつLEDの光が弱くなっていきますので、永久に使えるわけではありません。

メカニカルと半導体リレーの長所短所についてはパナソニックのサイトが詳しいです。<パナソニックのサイトのリンク>